2014年11月29日土曜日

テレマークなら ~深雪のお話

「テレマークスキーの凄いところはどこですか?」

こう聞かれて、「足を前に出せるんですよ」と、答えると、「ふ~ん、それで?」などと言われてしまうことがあります。
             ...いやいや、実はこれが凄いことなんですってば。

そこで、今日はこれを解説。


スキーでは、身体の軸が”斜面に垂直”になっていれば、スキー板の操作は簡単にできます。
もし、これが”地球(重力)に垂直”方向に起き上がってしまうと、スキー板のコントロールができなくなります。これが「後傾している!」といわれる状況です。

「もっと前傾して!」、こう言われたら、左の図をイメージしてみてください。きっと簡単にクルクルとスキーが回るようになると思います。


しかし、どんなことにも例外はあります。


深雪、新雪、パウダー、と呼ばれるような場合は、斜面に垂直に立ってしまうとスキー板が雪の中にもぐったままで、すぐに止まってしまいます。

そこで、身体の軸を少し起こして、スキー板のテールの方を踏むように沈むと、結果、水平方向に進んで、スキー板の先が雪面に出てきて抵抗が減り前進できるようになります。
これが、「スキー板のトップを浮かす」とか、「浮遊感覚」とか「3Dの動き」などと呼ばれる感覚につながります。

そして、もう一つ、板をしっかり踏まなくても、水平方向に進ませる方法があるんです。
テレマークスキーであれば、”足を前に出せる”のですから簡単に雪面に抜け出せます。
スキー板を踏み込むリズムが破綻しても大丈夫! スルスルっと前足を押し出せばまた進みだします。なので、深雪でも大回りができちゃいます。

このあたりの操作性が、「パウダーこそテレマークスキー!」と言われる所以なのです。

こちらも参考になれば。 






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